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原田芳雄さんの思い出

書く事をずっと躊躇っておりましたが・・・・
このサイトを公開する1日前の7月19日に原田芳雄さんがお亡くなりになりました。
原田さんといえば、ご存知の方も多いと思いますが松田優作さんが"兄"と慕い続け、一時期は隣同士で住まれていたほど公私共に時間を共有された俳優さんでした。

そして僕が優作さんの周りをウロウロするようになって間もない頃に会わせて頂いた時、優作さんは『"真似、真似、学ぶ"、と勝(新太郎)さんから教えられた事があるが俺はアニキをずっと真似てたんだよ』と話されてました。
勿論、それは改めて聞かなくとも十分に理解している事ではありましたが、とにかく優作さんといると原田さんの他、桃井かおりさん、ジョー山中さん、内田裕也さん、安岡力也さんらが常に傍にいらして、そんな空間の緊張感たるやとても言葉では形容しきれるものではありませんでした。

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優作さんを撮っている事で必然的に芳雄さんにも同じフレームに入って貰えた写真はたくさんありますが、お仕事としては『鬼火』と『黄金花』の2本だけでした。
その『黄金花』の現場で二人だけになった時の事です。
『本当に優作と関わった俺たちには俺たちにしか分からないものがあるんだ、だからそれを大切にしてればそれで良いんだ、なっ!』と言われるやガッチリと握手をして下さいました。

そのような事を言って下さった裏側には、実はちょっとした経緯があった訳ですが、実際にはそれもほんの一言二言だけで理解して頂いた上での芳雄さんなりのアドバイスだったと受け止めています。

そんな原田芳雄さんの『大鹿村騒動記』にはなかなか行く勇気がなかったのですがやっと観る事が出来ました。

始まってしばらくは色々こらえるのに必死でしたが、そのうちに "これほど俳優さんの台詞一つ一つが心に響く事があるのか!?" と思えるほど引きずり込まれてしまいました。

三百年の歴史がある大鹿歌舞伎に人生を捧げてきたという主人公・風祭善を演じる芳雄さんもまた"俳優"に人生を捧げて来られたのは間違いないでしょう。
そして劇中の歌舞伎同様、最後に見事な晴れ舞台を我々に提供して下さった、そんな気がしてなりません。

優作さん初め、同じ"匂い"がする仲間の面倒を一番最後まで見守って下さるようなイメージを何故か勝手に抱いていただけに正直まだ戸惑っていたりもしますが、もしも今頃本当に勝さんや優作さんと再会されているとしたならほんの少し気持ちに余裕が出るのも事実です。

そして僕もまたいつかそんな光景を撮らせて頂ければと願わずにはおれません。
                                                            

最後に、
同じく阪本監督、芳雄さん主演、幻の作品『新世界』の順次公開が決まった事、嬉しく思います。

原田芳雄さん、
ありがとうございました。                 


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